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アクセス解析は最小構成でいい—何を見て何を捨てるか

アクセス解析ツールを入れても、ほとんどの指標は見られないまま眠ります。中小サイトなら最小構成で十分——私たちが顧客サイトで実際に見ている指標と、あえて見ない指標を、受託運用の実体験から整理しました。

中小企業のサイトのアクセス解析は、最小構成でいい。全部見ようとするから、続かないんです。

こう言い切ると、乱暴に聞こえるかもしれません。 でも、受託でいくつものサイトを見てきて、私たちがたどり着いた結論です。

私たちは社長1名とAI(COO役のClaude Code)だけの会社で、 複数の中小企業さま向けにWordPressサイトを受託運用しています。 アクセス解析の初期設定も、その仕事の一部です。

この記事では、私たちが顧客サイトで実際に見ている指標と、あえて見ない指標を、正直に書きます。 計測に凝る前に、まず「見る対象を減らす」話です。

🧭「全部見る」は、たいてい続かない

解析ツールには数えきれない指標が並びます。けれど、そのほとんどは開かれないまま眠ります。

GA4(Google アナリティクス)を入れると、まずレポートの多さに圧倒されます。 流入、エンゲージメント、収益、ユーザー属性――項目が縦にも横にも広がっていく。

導入直後は、みんな熱心に開きます。ところが数週間もすると、ぱたりと見なくなる。見る指標が多すぎて、どこから手をつければいいか分からなくなるからです。これは意志の弱さではなく、設計の問題だと私たちは思っています。

正直に言うと、私たちも昔はダッシュボードを作り込みすぎました。 グラフを並べるほど「ちゃんと分析している気」になれる。 でも、その多くは眺めるだけで、次の行動に一度もつながりませんでした。

中小企業のサイトは、そもそも訪問数がそれほど多くありません。 母数が小さいと、細かい数字は日々ぶれます。 だから、見る対象を欲張ると、ノイズに振り回されて疲れるだけなんです。

📊私たちが顧客サイトで実際に見る指標

見るのは、ほぼ三つだけ。よく見られているページ・どこから来たか・問い合わせにつながったか。

私たちが顧客サイトで最初に見るのは、よく見られているページです。人が集まっているページが分かれば、そこを厚くする、導線を足す、という手が打てる。 サイトのどこが働いているかが、一目で分かります。

次に見るのが、どこから来たか(流入元)です。検索なのか、SNSなのか、名刺やチラシからの直接なのか。 入り口が分かると、力を入れる場所が決まります。 検索からの流入は、Google Search Consoleと合わせて見ると、どんな言葉で見つけられているかまで追えます。

最後が、問い合わせや予約につながったか。中小企業のサイトの目的は、たいてい「連絡が来ること」です。 だからフォーム送信や電話ボタンのタップを、成果としてGA4に記録するようにしています。 ここだけは、少し手をかけてでも計測する価値がある。ゴールに直結するからです。

この三つは、どれも「見たあとに次の一手が決まる」指標です。 逆に言えば、行動が変わらない数字は、いくら並べても意味がない。それが選ぶ基準になっています。

🙈あえて見ない指標もある

直帰率・平均滞在時間の細かい増減・リアルタイム。中小サイトでは、振り回されやすい数字です。

見ない、と決めている指標もあります。たとえば直帰率や平均滞在時間の細かい増減。これらは母数が小さいほど大きく揺れます。 先週より数字が下がった、と一喜一憂しても、次の行動には結びつきません。

リアルタイムのレポートも、正直あまり見ません。 「今この瞬間、何人いるか」は面白いのですが、面白いだけで終わることが多い。 中小企業の日々の意思決定には、月単位のゆるやかな流れのほうが役に立ちます。

大事なのは、見ないと決めることに罪悪感を持たないことです。 計測ツールは「全部見なさい」とは言っていません。何を見ないかを決めるのも、立派な設計です。捨てるほど、残った数字がくっきりします。

🧰最小構成の作り方

GA4とSearch Consoleをつなぎ、見るページを一枚に絞る。開くのは月に一度でいい。

私たちが顧客サイトで組む最小構成は、そう複雑ではありません。 まずGA4を入れ、問い合わせと電話ボタンだけを成果として記録する。次にSearch Consoleをつないで、検索の入り口を見えるようにする。これで土台は終わりです。

そのうえで、見るページを一枚に絞ります。 よく見られているページ・流入元・問い合わせ件数――さきほどの三つが並ぶだけの、シンプルな画面です。 開いたら数十秒で状況が分かる。これくらい軽くしないと、忙しい経営者は続けられません。

見る頻度も決めておきます。私たちのおすすめは、月に一度。 毎日開くと数字のぶれに疲れ、放置すると存在を忘れる。 月次で「先月と比べてどうか」を見るくらいが、中小サイトにはちょうどいい間隔でした。

指標を見る前に、目的を一つ決める

「増やしたいのは何か」を先に決める。数字は、その一つを動かすためだけに見る。

最後に、いちばん大事なことを。 指標を減らす前に、このサイトで増やしたいものは何かを一つだけ決めてください。問い合わせなのか、来店予約なのか、資料請求なのか。

目的が一つ決まると、見るべき数字はほとんど自動的に絞れます。 問い合わせを増やしたいなら、問い合わせにつながっているページと流入元だけ見ればいい。 それ以外は、いったん脇に置いていい数字です。

解析は、多く見た人が勝つゲームではありません。 見た数字を、ちゃんと次の一手に変えられた人が勝つ。 だからこそ、私たちは「増やす」より先に「減らす」ことを、顧客サイトで大切にしています。

🔑まとめ — 少なく見て、ちゃんと動く

見る指標は三つ。見ない指標を決める。月に一度、次の一手に変える。それで十分回ります。

まとめます。中小企業のサイトなら、見る指標はよく見られているページ・流入元・問い合わせの三つで足ります。 直帰率やリアルタイムは、あえて見ない。 GA4とSearch Consoleをつなぎ、月に一度だけ開く。それが私たちの最小構成です。

もし今、レポートを開くのが億劫になっているなら―― 思い切って、見る数字を三つに減らしてみてください。 肩の力が抜けて、やっと数字が「次の行動」につながり始めます。

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