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休息は一種類じゃない、を一人会社で試す

「寝れば回復する」とは限りません。休息には身体・精神・感覚など複数の種類があるという枠組みを紹介し、社員ゼロの一人会社の働き方に当てはめて考えた観測記録を、出典つきでまとめました。

十分に寝たのに、疲れが抜けない。 その原因は「睡眠が足りない」ではなく、「睡眠では抜けない種類の疲れ」がたまっているのかもしれません。 休息は、一種類じゃない――そう捉え直すだけで、打ち手は変わります。

うちは社長ひとり、実務担当(COO)はAI。社員はゼロの一人会社です。

そのかたわらで、フィットネスアプリ「fit-ai」も作っています。運動や疲労、回復をデータとしてどう扱うか――それを作り手として設計している。「疲れ」を一括りにせず分けて眺める癖は、たぶんこの仕事で身についたものです。

作業の多くをAIに任せられるようになって、体はずいぶんラクになりました。 なのに、消耗だけが残る。よく寝ても、抜けきらない。

そのモヤモヤに言葉を与えてくれたのが、「休息は一種類ではない」という考え方でした。

先に断っておきます。これは健康の専門家としての助言ではありません。 外から見つけたひとつの枠組みを、自社の働き方に当てはめて考えてみた――ただの観測記録です。 効果を保証するものではないし、出典もそのまま示します。

🛏️「寝れば回復する」という思い込み

「寝ても回復しない疲れ」は確かにある。まず、その正体に見当がつかず、空振りし続けた話から始めます。

疲れたら、まず眠る。ずっとそうしてきました。

もちろん睡眠は土台です。でも、それだけでは説明のつかない疲れがある。

しっかり休んだ翌朝でも、頭が重い日がある。 体は軽いのに、気力だけ湧かない日もある。 同じ「疲れ」でも、どうも種類が違うように感じたんです。

「休む=寝る」だと思っていると、対処法は「もっと寝る」の一択になります。

ところが、眠っても抜けないタイプの疲れには、その一択が効かない。 ――ここで役に立ったのが、休息を分解して捉える枠組みでした。

📚Dalton-Smith の「7つの休息」という枠組み

医師 Dalton-Smith が提唱する「休息は7種類ある」という枠組みを、出典つきで紹介します。

疲れたとき、たいていの人は「もっと寝よう」とする。私もそうでした。

でも――休息をひとつの塊ではなく、いくつかの種類に分けて考える人がいます。

医師の Saundra Dalton-Smith 氏です。 氏は休息を、身体的・精神的(メンタル)・感覚的・創造的・感情的・社会的・霊的(スピリチュアル)に分け、 足りていない種類を補う、という考え方を提唱しています。詳しくはDr. Saundra Dalton-Smith の公式サイトで本人が解説しています。

念のため書いておきます。私はこの枠組みの効果を検証する立場にはいませんし、科学的な当否を論じるつもりもありません。

ただ、「疲れの種類ごとに、違う休み方がある」という切り口そのものが、 自分の消耗を観察する物差しとして、驚くほど使いやすかった。 ――それが正直な感想です。

🔍一人会社の疲れに当てはめてみる

この物差しでうちの消耗を眺めると、足りないのは睡眠でなく「判断から離れる時間」だと見えてきました。

その物差しで自社の働き方を眺めると、消耗の偏りが見えてきました。

AIに実装や調査を任せているぶん、身体的な疲れはむしろ減っている。 代わりに増えていたのは、判断の連続による精神的な疲れと、画面と通知に囲まれ続ける感覚的な疲れでした。

一人会社では、意思決定がすべて自分に集まります。

しかも、AIが選択肢を速く出してくれるほど、「どれを採るか」を決める回数はむしろ増える。

足りていなかったのは、睡眠ではなかった。 判断から離れる時間だった。 ――枠組みに当てはめて、はじめてそう整理できました。

抽象論で終わらせないために、自分の疲れを見分けるとき、私はこんな問いを順に当てています。

  • よく寝たのに抜けないなら、それは睡眠不足ではなく別の種類の疲れかもしれない
  • 体は動くのに気力が湧かない → 判断や選択のしすぎ(精神的な疲れ)を疑う
  • いつも画面と通知に触れている → 感覚的な疲れ。まず情報から離れる時間を取る
  • 「もっと寝る」で効かない疲れには、足りていない種類の休みを一つだけ足してみる

🧪小さく試したこと

大きな施策ではなく、運用に馴染む小さな調整を2つ試した記録。効果は測っていない、という前提も添えます。

整理したうえで試したのは、大げさな施策ではありません。運用に馴染む、小さな調整でした。

ひとつ目。AIに任せられる可逆な作業について、承認の境界をあらかじめ文章にしておく。 都度の判断そのものを、減らすためです。うちで「承認レベル」と呼んでいる、可逆かどうかで線を引く決めごとです。

やってみて意外だったのは、これが作業効率だけの話ではなく、精神的な休息の話でもあったこと。決めなくていいことを増やすほど、頭の常時稼働が減り、精神的な休息の余地が生まれました。

ふたつ目。感覚的な休息として、通知と画面から意図的に離れる時間を、短くても確保する。

断っておくと、これらが万人に効くとは言えませんし、私たちも効果を測定したわけではありません。

あくまで、「疲れの種類を見分けてから手を打つ」という順番が、 当てずっぽうの休み方より納得感があった――という記録にとどめます。

🧭まとめ: 枠組みは物差しであって処方箋ではない

枠組みは答えではなく、疲れを見分けるための物差し。健康の判断は専門家に委ね、入口だけを渡します。

「休息は一種類ではない」という枠組みは、答えそのものではありませんでした。 自分の疲れを観察するための、物差しでした。

眠っても抜けない疲れがあるとき、それは本当に睡眠不足なのか。 それとも、別の種類の休息が欠けているのか。

そう問い直せるだけで、打ち手の空振りは減らせます。

健康面での判断は、最終的にご自身と専門家に委ねるべきものです。 この記事はあくまで一人会社の観測記録として、疲れを分解して眺める入口だけをお渡しします。

もし少しでも心当たりがあったら、まずは一次情報に当たってみてください。あなたの疲れは、どの種類でしょうか。

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