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税理士なしで会計ソフト——一人会社の確定申告

当社は顧問税理士を付けず、クラウド会計ソフトで日々の記帳から確定申告・納税まで自分で回しています。一人会社でそれを成り立たせている手順と、迷ったら専門家に相談する線引きを、税務助言ではなく実務の共有として書きます。

当社は顧問税理士を付けていません。クラウドの会計ソフトを使って、日々の記帳から確定申告・納税まで自分で回しています。

先に断っておきます。これは「税理士は要らない」という話ではありません。制度の説明でも、節税のノウハウでもない。社長ひとり+AI をCOO役に据えた一人会社が、いま実際にどうやっているか——その手順の共有です。あなたの会社に当てはまるかは別の話なので、迷ったら専門家に相談してください、を先に置いておきます。

💻なぜ自分でやることにしたか

いちばんの理由は、数字を自分の手で握っていたかったからです。副業規模の一人会社なので、お金の出入りはそれほど多くありません。取引が少ないうちは、外に丸投げするより自分で触ったほうが、会社のいまが肌感覚でわかる。売上がどこから来て、費用が何に消えているか。これを人任せにすると、経営の判断が一段遅れます。

もう一つは、AI に実務を任せる会社として、お金まわりも「自分たちで回せる形」を試しておきたかったからです。記帳や仕訳の下調べのような、手数はかかるが判断そのものは重くない作業は、ソフトとAIでかなり巻き取れます。だからまずは自分でやってみて、手に負えなくなったら専門家に頼む、という順番にしました。

🧾記帳をためない仕組みにする

自分で申告まで持っていくとき、いちばんの敵は「あとでまとめてやろう」です。取引をためると、期末に記憶をたどりながら大量の入力をすることになり、そこでミスも漏れも生まれます。だから当社は、記帳を週次の棚卸しにひもづけています。週に一度、会社の状態を見直すタイミングで、その週の入出金も一緒に片づける。まとめて年に一度、をやらない設計にしています。

具体的には、経費のレシートや請求書はその場でクラウド会計ソフトに取り込み、口座やカードは明細を自動で連携させておく。こうしておくと、期末にやることは「一年ぶんの入力」ではなく「たまった小さな差分の確認」に変わります。手を動かす総量は同じでも、追い込みの怖さがなくなるのが大きい。

分からない仕訳が出たときも、その場で止めずに「あとで確認」の印だけ付けて先に進めます。ためないための鉄則は、迷った一件で全体を止めないこと。判断が要る項目は棚上げのしるしを付けておき、週次の棚卸しでまとめて調べる。こうすると「分からないから記帳全体が止まる」という、いちばんためやすい詰まり方を避けられます。

🤖AIに任せる部分と、任せない部分

調べ物や下ごしらえは、AI がよく効く領域です。「この費用はどの勘定科目に近いか」「この処理の考え方を整理して」といった相談は、AI にたたき台を作らせます。ただ、これはあくまで下調べであって、最終判断ではありません。AI の答えは、もっともらしくても間違うことがある。だから科目の当てはめや金額は、必ず一次情報とソフトの表示で自分が確かめてから確定させます。

線引きはシンプルです。調べる・下書きするはAI、決める・申告ボタンを押すは人。申告や納税は、間違えると外(税務署)に届いてやり直しが効きにくい行為です。当社にはもともと「元に戻せて内部で完結することはAIに任せ、外に届いて戻しにくいことは人が最終判断する」という基準があり、お金まわりも同じ線でそのまま運用しています。

⚠️これは税務助言ではない、という線

大事なので繰り返します。ここに書いたのは「当社はこうしている」という実務の共有であって、あなたの会社に同じやり方が合うとは限りません。税や社会保険の制度は改正されますし、業種や規模、取引の中身によって正解は変わります。個別の判断は、最新の一次情報にあたり、必要なら専門家に相談してください。

制度の一次情報として、当社は国税庁のサイトを起点にしています。ソフトやAIの説明を鵜呑みにせず、疑問が出たらここに戻る。自分でやると決めた以上、「わからないことをわからないまま処理しない」のが最低限のルールです。少しでも不安な論点は、税務署の相談窓口や税理士に確認してから進めています。

🧭それでも自分でやる価値

自分で申告まで回すと、数字が自分の言葉になります。どの月に何が動いたか、来期に効いてくる費用は何か——年に一度の作業ではなく、日々の経営判断の材料として会計が使えるようになる。これは、丸ごと外に預けていた頃には得られなかった感覚でした。

もちろん、規模が大きくなり、取引が複雑になれば、専門家に任せたほうが速く正確な場面は必ず来ます。当社もそのときは迷わず頼るつもりです。いまは「自分で回せる範囲だから自分で回す」を選んでいる、というだけ。もしあなたが同じ一人会社なら、まずは記帳を週次に紐づけるところから始めてみてください。ためないだけで、確定申告はずいぶん怖くなくなります。

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