新しいツールは、基本入れない
便利そうなツールや有料アドオンを、うちはまず入れません。増やす前に手持ちで組めないかを先に検討する社内ルールを、その理由と実際の判断手順つきで、うちの運用から具体的に書きます。
新しいツールを見つけると、つい入れたくなる。うちは、その手をいったん止めるところから始めます。
うちは社長 1 名と、COO 役の AI(Claude Code)だけの一人会社です。 便利そうなツールや有料アドオンの案内は、毎週のように目に入ります。
それでも、うちの初期設定は「入れない」です。 使わない、ではありません。増やす前に、いま手元にあるもので組めないかを先に考える――そういう順番にしています。
なぜそうしているのか。そして、どうやって入れる/入れないを決めているのか。正直に書きます。
🧰ツールは、増えるほど重くなる
月額は小さくても、覚える・つなぐ・管理するコストは、増えた数だけ積み上がります。
一つひとつの月額は、たいてい小さい。 だから軽い気持ちで契約しがちです。 でも本当のコストは、お金だけではありません。 使い方を覚える、既存の流れにつなぐ、動かなくなったら直す、退会の手続きをする。 こうした見えない負担が、数の分だけ積もっていきます。
一人会社だと、この負担がそのまま自分に返ってきます。 ツールが増えれば増えるほど、その数だけの仕様を、一人で抱えることになる。 便利にするつもりが、いつのまにか道具の世話に時間を取られている――これは、私が何度か通った道です。
しかも、増えたツールは互いにつながり合って、いつのまにか外せなくなります。 一つやめようとすると、別のところに影響が出る。 最初は身軽にするために入れたはずが、やめるコストのほうが高くつく状態になっていく。 だからこそ、入り口で止めるのがいちばん効きます。
だからうちは、増やす前提を疑うことにしました。 新しく足すより、いま使っているものの範囲で解けないか。 まずそこを見る、という順番です。
🚦入れる前に通す、3つの関門
手持ちで組めないか・無料や既存で足りないか・本当に繰り返し使うか。この順に問います。
何かを入れたくなったとき、うちは次の順で自分に問います。
ひとつめ、手持ちで組めないか。 すでに使っている仕組みを少し工夫すれば済む場面は、意外と多い。 ふたつめ、無料や既存の機能で足りないか。 有料アドオンを足す前に、同じことが今の環境でできないかを確かめる。 みっつめ、本当に繰り返し使うか。 一度きりの用事のために、月額の契約を増やしていないか。
3 つとも「いいえ」を越えられなければ、入れません。 逆に、ここを通ってきたものは、迷わず入れます。 大事なのは、通す関門を先に決めておくこと。 その場の「便利そう」で決めないための、ささやかな仕組みです。
🛠️実例:足す代わりに、自分で組んだ
有料の追加機能を入れる代わりに、既存の仕組みの中で自前のチェックを組みました。
うちにも、有料の追加機能を検討して、見送った場面があります。 コードの安全チェックを強化する仕組みが必要になったとき、 便利な有料アドオンもありました。 でもうちは、すでに使っている環境の中に、自前のチェックを組み込む道を選びました。
新しい月額を増やさず、既存の仕組みの延長でまかなえたわけです。 もちろん、自分で組むぶんの手間はかかります。 それでも、中身を自分で把握できて、月々の固定費も増えないほうが、一人会社には向いていました。 これは、AI を実装の相棒にしているうちだから選べた道でもあります。
考え方としては、必要になるまで作らない・入れない、という発想に近い。 ソフトウェア開発で言うYAGNI(今はまだ要らない)の姿勢を、ツール選びにも当てはめています。
🧹たまに棚卸しして、減らす
入れないだけでは足りません。使っていないものを、定期的に外していきます。
入れる関門を厳しくしても、時間が経てば少しずつ増えます。 だから、たまに立ち止まって棚卸しをします。 「これ、最近使ったか?」を一つずつ確認し、 使っていないものは思いきって外す。増やす基準と、減らす習慣は、両輪です。
外すのは、少し勇気がいります。「いつか使うかも」がよぎるからです。 でも、いつか使うかもしれないものを全部抱えていたら、身動きが取れなくなる。 使っていない事実のほうを、信じることにしています。
🧭今日から、初期設定を「入れない」に
便利そう、で契約する前に。手持ちで組めないか、を先に一度だけ問う。
まとめると、うちのやり方はこうです。 初期設定を「入れない」にして、 入れたくなったら 3 つの関門を通す。 足す代わりに手持ちで組めないかを先に見て、 たまに棚卸しして減らす。 派手さはありませんが、これで固定費も、頭の中も、軽く保てています。
あなたの手元には、いくつのツールがありますか。 次に「便利そう」と思ったとき――契約ボタンの前で、一度だけ問いを挟んでみてください。 「これ、いま持っているもので組めないかな」と。
開発パートナーを探していますか?
AIでプロダクトを最速で形にしませんか?
最短1週間でMVPを開発。アイデアの検証から本番リリースまで、i-Willinkがフルサポートします。まずはお気軽にご相談ください。
無料で相談する